8月の兼題「桃」

8月のお題の解説

「桃」

桃の実は中国からわたり、奈良時代から栽培されていました。水蜜桃から品種改良されたもので種類は多い。大型の球形で、香り高く、果汁が多く甘い。早桃は六月下旬から出荷され、水蜜桃や白桃は八月中旬に出荷される。花は春の季語。

傍題には「水蜜桃」「白桃」「桃の実」

8月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

朝顔がしぼんじゃったよ寝坊した!

楽しい口語調の句ですね。寝坊してしまう夏の暑さの疲れが楽しく表現されていて好きな句です。

朝顔の巻き付く格子タフな朝

朝の朝顔は爽やかで美しいものですが、猛暑で残暑が厳しいと秋口の情緒というよりも、まだまだ続く夏に対するタフな朝顔の顔が浮かびます。日射しの強さに萎んで来そうだけれど、まだ朝の内は綺麗に咲いているのかなぁ?楽しい俳句ですね。

野分過ぎ抹茶フロート溶ける午後

台風の季節ですね。こんな季節には午後の安らぎが貴重な時間です。安堵感が感じられる現代のまさに今の俳句ですね。

山深し読経かき消す秋の蝉

蝉は秋になると鳴き方が変わり、蜩や法師蝉になりますが、猛暑が長く続く現代では、まだまだ蝉はみんみん、じいじいと鳴いていますね。そこを「秋の蝉」と詠んでいるところが上手い俳句です。山奥のお寺で読経体験なのでしょうか。奥深いですね。

鳥渡る戦火に消えし城下町

これは他国のニュースか何かでしょうか。自然の変化は人間社会の恐ろしいイザコザをまるで気づかないかのように渡って来るのですね。水辺の風景なのでしょうか。日本の昔の戦火を思いやって詠んでいるのかも知れませんね。いろいろに解釈できる俳句です。

<総評>

今回はまだまだ残暑が厳しく、夏のような毎日なので、俳句では表現しづらい季節でした。又、今年は初夏のころからこの残暑の季節まで、様々なハプニングが多い年となり、句会がスムーズに進まなかったことお詫びいたします。

 

6月の点盛りの結果

2点句

黒南風に裏道あたりなまぬるく

1点句

なんだって出来る気がして梅雨晴れ間
日帰りのいで湯にまったり梅雨晴れ間
梅雨晴れ間大きな欠伸の迷い猫
袖なしのワンピース着る梅雨晴れ間
起ち上る力を持って梅雨の星
腰痛で知る梅雨時の空模様
目的地コンビニだけの梅雨晴間
炎天下配車アプリの返事待ち

 

8月の投句一覧

朝顔がしぼんじゃったよ寝坊した!
朝顔の蔓伸び始めたら一気
影薄し夏と秋とのあいだの雲
朝顔の苗買いそびれ三ヶ月
朝顔の如雨露に沈む蟻一匹
朝風にひらり朝顔におはよう
朝顔の巻き付く格子タフな朝
野分過ぎ抹茶フロート溶ける午後
朝顔のフェンスの垣根ラジオ体操
霧の雨おもてのものは被りけり
山深し読経かき消す秋の蝉
朝顔咲けば毎日が笑顔
朝顔を映すレンズは我の奥に

次回の投句&選句ご案内リンクなど

オンライン句会はこちらから https://onlinekukai.jimdofree.com/?preview_sid=573194

 

8月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

流星や路面電車の消える町

路面電車のある町に住んでいる私は、これはもう無くなるという意味ではなくゆるやかにカーブして町の中に消えてゆくのだと読み取りました。終電でしょうか。夜の町と一瞬の流星がロマンチックな素敵な句です。

No3ブロック

流星や宇宙の彼方指さして

可愛いお子さんを詠まれているのでしょうか。大人でも流れ星を指さすことはありますのですんなり共感しました。とっても素直な素晴らしい俳句ですね。

No4ブロック

いわし雲カモメの艦隊伊根の海

伊根の海はやはり舟屋の辺りの湾岸でしょうか。美しい海にカモメが群れを成している空には秋のいわし雲が広がるという絶景ですね。海と空の対比が素晴らしい美しい句です。

No5ブロック

天気図の日本列島赤まんま

思わず上手いと拍手しちゃいますね。猛暑が厳しい毎日で天気予報の色分けが、毎日真っ赤だということを「赤まんま」とかけているとは。お赤飯のようにお目出度いといいのですが、厳しすぎますよね。

シート敷き息のみ待つや流星群

夜空の星をシートに寝転がってみているのでしょうか。高原などではこうした経験がありますが、流星群が見えるタイミングが待ち遠しい気持ちが上手く表現されている素敵な句です。

(今回は2ブロックなし5ブロック2句のイレギラーでした。)

<総評>

お題のイメージがロマンチックなので、素敵な句が多かったようです。願い事を祈る瞬間の切なさや楽しさが複雑な想いとしてそれぞれの俳句の中に自然に詠み込まれていて読んでいて心躍る感じがしました。まだまだ暑い毎日ですが元気にご健吟下さい。

 

8月の投句一覧

流れ星何祈ろうか追い付かず
流星や路面電車の消える町
幼き日まぶたに浮かぶ流れ星

移り行く夜風に流星が落ちる
解夏(げげ)の駅富山ブラック塩辛し
流れ星おとぎ話の母の声

寝苦しく見つめる闇を星が飛ぶ
鳰(にお)の海巨神の如き処暑の雲
流星や宇宙の彼方指さして

神殿は遠い昔の星の地図
いわし雲カモメの艦隊伊根の海
流れ星幾千万の願い乗せ

幻の極楽探し星が飛ぶ
天気図の日本列島赤まんま
シート敷き息のみ待つや流星群

(8月末〆切り分)
7月の点盛りの結果


2点句

昼並みの製氷機鳴る熱帯夜
風鈴も猫も動かぬ軒の下
ラジオから意外な懐メロ熱帯夜
熱帯夜冷たき場所を探る足

1点句

寝入りばな麻の手触り熱帯夜
寝返りでさえ煩わしい熱帯夜
熱帯夜解けぬ問いが駆けめぐり
熱帯夜ハッカ油の母の知恵
熱帯夜吾子の寝姿目がまわり
「ひと夏の恋」という名の冷酒飲み
熱帯夜祖母の思い出高地の屋

次回の投句&選句ご案内リンクなど

オンライン句会LP画面はこちらから https://onlinekukai.jimdofree.com/?preview_sid=573194

8月の兼題「流星」

8月の兼題「流星」

流れ星のこと。太陽系空間にある塵や小天体が地球の大気中に入り込んで、高さ約100キロメートル、速度毎秒約10~70キロメートルで発光するもの。

大抵が、大気中で燃え尽きて消え去るが、大きなものは地上に落下して、隕石や鉄隕石となる。

傍題に「流れ星」「はしりぼし」「奔星」「よばいぼし」など。