10月の兼題「月明り」

10月の兼題「月明り」

明るい月の光。また、月の光であたりが明るいこと。

傍題には「月明」「月光」「月影」など。

月と言えば秋というように、一年を通して一番月が美しく見えるのが秋です。
月には沢山の季語があります。
「三日月」「夕月」「宵月」「月白」「夕月夜」「月の出」「上弦の月」「下弦の月」「初月」など。

 

 

9月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

無花果や両手いっぱいお裾分け

懐かしい田舎の光景が目に浮かび素敵な俳句です。昔は庭の隅に無花果の木があってよく子供おやつにもいで食べたものです。お隣から頂いたりあげたりで近所付き合いが楽しかったものですね。

No2ブロック

竹の春八幡跡のコンビニに

竹林が切り開かれて新しくコンビニが出来ているのでしょうか。どこの町でもコンビニは沢山あって、駐車場がひろいので、新興住宅の神社の跡にあったりするかも知れませんね。どこか楽しい俳句です。

No3ブロック

月餅を月に見立てて茶会かな

お月見の句ですね。今年は29日でもう過ぎましたが、長い夏がやっと少し涼しくなったばかりで夕涼みがてらのお月見でした。忙しなく月を眺めるくらいがやっとですが、お茶会を催して月のお菓子を頂くなんて素敵ですね。昼の会なので見立てるのか、雨月なのか、無月なのか、どこかユーモラスで楽しいところがいい句です。

No4ブロック

還暦を迎えて期する竹の春

還暦は人生の節目です。竹のように早く成長して親竹と並ぶという訳にはいかない年ですが、人生百年時代を生き抜くには、還暦で赤いちゃんちゃんこはもう古いようですね。いよいよこれからというような竹の春の秀句です。

No5ブロック

窓開けて眠る今宵や竹の花

竹の春どころか竹の花を詠まれた面白い句ですね。竹は花がめったに咲かない植物で60年から120年に一度一斉に咲いて枯れてしまうと言います。その後は10年から15年かかり種が大きく育ちもとのように戻るのだそうです。不吉な縁起の悪い花だと言われるのは、その為なのだそうですが、2019年のコロナ禍のはじまりあたりから未だに各地で咲いているようです。あまりに長いサイクルの植物ですが、枯れた後には種が残りまた竹が生えてくるというところがスゴイです。何だかいつもとは違って見納めなのでしょうか?私はまだ見たことが無いのでこの気持ちわかる気がして面白い俳句ですね。

<総評>

今月は難しいお題だったのですが、いい句が多くて勉強になりました。竹は季節も逆だし、親を追い抜く出世の謂れがるかと思えば、花には不吉な謂れもあるのですね。食べれば美味しいのですが、日本的な情緒を京都などで味わうと、いろんな竹の性質は二の次で、古風なイメージに浸りたいような植物です。冬に雪にしなるような竹林も日本のイメージにはぴったりですね。

 

9月の投句一覧

竹の春ここを越えれば駅の町
竹春や還暦過ぎて空青し
鬱蒼と公園裏の竹の春
無花果や両手いっぱいお裾分け

夕焼けが褪せて哀しく鴉鳴く
秋高し片手に薄きカーディガン
竹の春八幡跡のコンビニに
道端の無花果熟れし香よし

地蔵堂風のさわわと竹の春
月餅を月に見立てて茶会かな
野良猫の横切る先は竹の春
夕暮れの廃家の庭に竹の春

隧道を越えて故郷竹の春
竹の春熱き議論も画面越し
兵の影入る茂み竹の春
還暦を迎えて期する竹の春

還暦を過ぎても娘竹の春
窓開けて眠る今宵や竹の花
竹の春医院は深き藪の中
竹の春全てを忘れ青々と

(9月末〆切り分)

8月の点盛りの結果


3点句

流星や路面電車の消える町
シート敷き息のみ待つや流星群

2点句

移り行く夜風に流星が落ちる
寝苦しく見つめる闇を星が飛ぶ
流星や宇宙の彼方指さして
神殿は遠い昔の星の地図
いわし雲カモメの艦隊伊根の海
天気図の日本列島赤まんま

1点句

幼き日まぶたに浮かぶ流れ星
流れ星おとぎ話の母の声

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8月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

流星や路面電車の消える町

路面電車のある町に住んでいる私は、これはもう無くなるという意味ではなくゆるやかにカーブして町の中に消えてゆくのだと読み取りました。終電でしょうか。夜の町と一瞬の流星がロマンチックな素敵な句です。

No3ブロック

流星や宇宙の彼方指さして

可愛いお子さんを詠まれているのでしょうか。大人でも流れ星を指さすことはありますのですんなり共感しました。とっても素直な素晴らしい俳句ですね。

No4ブロック

いわし雲カモメの艦隊伊根の海

伊根の海はやはり舟屋の辺りの湾岸でしょうか。美しい海にカモメが群れを成している空には秋のいわし雲が広がるという絶景ですね。海と空の対比が素晴らしい美しい句です。

No5ブロック

天気図の日本列島赤まんま

思わず上手いと拍手しちゃいますね。猛暑が厳しい毎日で天気予報の色分けが、毎日真っ赤だということを「赤まんま」とかけているとは。お赤飯のようにお目出度いといいのですが、厳しすぎますよね。

シート敷き息のみ待つや流星群

夜空の星をシートに寝転がってみているのでしょうか。高原などではこうした経験がありますが、流星群が見えるタイミングが待ち遠しい気持ちが上手く表現されている素敵な句です。

(今回は2ブロックなし5ブロック2句のイレギラーでした。)

<総評>

お題のイメージがロマンチックなので、素敵な句が多かったようです。願い事を祈る瞬間の切なさや楽しさが複雑な想いとしてそれぞれの俳句の中に自然に詠み込まれていて読んでいて心躍る感じがしました。まだまだ暑い毎日ですが元気にご健吟下さい。

 

8月の投句一覧

流れ星何祈ろうか追い付かず
流星や路面電車の消える町
幼き日まぶたに浮かぶ流れ星

移り行く夜風に流星が落ちる
解夏(げげ)の駅富山ブラック塩辛し
流れ星おとぎ話の母の声

寝苦しく見つめる闇を星が飛ぶ
鳰(にお)の海巨神の如き処暑の雲
流星や宇宙の彼方指さして

神殿は遠い昔の星の地図
いわし雲カモメの艦隊伊根の海
流れ星幾千万の願い乗せ

幻の極楽探し星が飛ぶ
天気図の日本列島赤まんま
シート敷き息のみ待つや流星群

(8月末〆切り分)
7月の点盛りの結果


2点句

昼並みの製氷機鳴る熱帯夜
風鈴も猫も動かぬ軒の下
ラジオから意外な懐メロ熱帯夜
熱帯夜冷たき場所を探る足

1点句

寝入りばな麻の手触り熱帯夜
寝返りでさえ煩わしい熱帯夜
熱帯夜解けぬ問いが駆けめぐり
熱帯夜ハッカ油の母の知恵
熱帯夜吾子の寝姿目がまわり
「ひと夏の恋」という名の冷酒飲み
熱帯夜祖母の思い出高地の屋

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7月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

熱帯夜冷たき場所を探る足

夏の寝苦しい様子がユーモアがあって面白いですね。この頃はやりの触ると清涼感があるというタオルケットかシーツでしょうか?楽しいですね。

No2ブロック

寝返りをうって目覚めし熱帯夜

まさに猛暑の寝苦しい夜ですね。上手く纏まっています。

 

No3ブロック

エアコンのタイマー切れて目が覚めて

タイマーがいつの間にか切れているのは当たり前だけれど、寝付かれずにふと目が覚める猛暑の夜そのものですね。

 

No4ブロック

風鈴も猫も動かぬ軒の下

微動だにしない風のない軒下、猫までじっとうずくまっている様子が何だか炬燵のようで猛暑ですが懐かしい感じがします。

 

No5ブロック

「ひと夏の恋」という名の冷酒飲み

冷酒は後から効くというので、何となくロマンを感じて素敵な俳句です。

 

<総評>

今月は、あまりの猛暑の為か投句数が少なく残念です。8・19俳句記念日の方に取られてしまったのかも知れません。毎月投句や選句を続けると、自然に俳句が身に着き日本語の575のリズムが自然に沸き上がってきますので、是非、オンライン句会に投句&選句を続けて下さい。投句、お待ちしております。

 

7月の投句一覧

熱帯夜まさか赤道は動かない
熱帯夜冷たき場所を探る足
寝入りばな麻の手触り熱帯夜

寝返りでさえ煩わしい熱帯夜
寝返りをうって目覚めし熱帯夜
熱帯夜解けぬ問いが駆けめぐり

ラジオから意外な懐メロ熱帯夜
エアコンのタイマー切れて目が覚めて
熱帯夜ハッカ油の母の知恵

目薬が涙を誘う熱帯夜
風鈴も猫も動かぬ軒の下
熱帯夜吾子の寝姿目がまわり

昼並みの製氷機鳴る熱帯夜
「ひと夏の恋」という名の冷酒飲み
熱帯夜祖母の思い出高地の屋

(7月末〆切り分)
6月の点盛りの結果


2点句

手のひねり返して進む風の盆
南風雨雲払いのけて晴れ

1点句

小糠雨水面を走るあめんぼう
南風ライブ帰りの街更ける
大南風残した空に乱れ雲
黒南風を言い訳にして引きこもり
ガラス瓶弾けて跳ねる水中花
スカートの裾を撫でゆく南風
海水の冷たき朝の南風

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6月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

南風ライブ帰りの街更ける

都会の生活の中にライブコンサートや映画鑑賞などの娯楽や芸術鑑賞が含まれている時代ですね。田舎ではまだまだ少ないかな。摩天楼の都会的な素敵な俳句です。

No2ブロック

手のひねり返して進む風の盆

盆踊りが目に浮かびます。風の盆は傘で顔が見えないと言います。夜通し踊るのでその姿に手の動きが際立ち練り歩いているのですね。情緒のある美しい俳句ですね。

No3ブロック

ガラス瓶弾けて跳ねる水中花

水中花がどこかひらひらと瓶には収まらないような様子が目に浮かびます。跳ねているというのは造花では無いのでしょうか。涼しげで面白い表現ですね。

No4ブロック

谷根千の昭和の町に南風

谷根千とはマニアックと言うかレトロと言うが下町風の路地裏の多い地域の頭文字を取った呼び名のことでしょう。谷中、根津、千駄木のようですが、昭和の良き時代がもう一度戻ってきたらいいという想いと重なり優しさと懐かしさを感じる俳句ですね。

No5ブロック

アルバムの黴拭きながら日の暮れる

黴という古臭いものが昔の懐かしいアルバムだということを物語っていますね。夏の夕暮れ時の切ない気怠さが、青春の遠いことを示唆しているような下五です。どこか色褪せた写真が目に浮かびます。

<総評>

今回は、夏の厳しさになにか焼け付いたような感じの印象が残り、物憂い感じの俳句が多く感じました。暖かな開放的な南からの風は、この時代にはあまりにも暑すぎて赤道直下のような厳しさを感じました。

 

6月の投句一覧

南風遠い昔の声に泣く
小糠雨水面を走るあめんぼう
南風ライブ帰りの街更ける
大南風残した空に乱れ雲

空が青すぎて南風が早し
手のひねり返して進む風の盆
黒南風を言い訳にして引きこもり
南吹く早朝の岸波の泡

飛んでゆきたいのに南風ゆるやか
ガラス瓶弾けて跳ねる水中花
スカートの裾を撫でゆく南風
海水の冷たき朝の南風

夕暮れに少しぼんやり風の音
ガラス越し黒デメキンのにらめっこ
谷根千の昭和の町に南風
引き潮に南風吹きし波模様

南風雨雲払いのけて晴れ
朝顔の蔓を絡ませ天仰ぐ以上
アルバムの黴拭きながら日の暮れる
瀬戸内に南風浴びて果の恵み

(6月末〆切り分)
5月の点盛りの結果


2点句

アロハシャツ習い始めのウクレレと
紺ブレに白シャツの列初々し
ポーズとる開襟シャツの女学生

1点句

校舎から少年の白シャツが来る
木下闇道なき先の滝の音
カレーうどん食べたし今日のシャツは白
夏シャツや縁側で読む文庫本
白シャツの通勤ラッシュ上り線
アロハシャツ転ばぬ先の天気予報
土佐電に乗って食べ飲み初鰹
紫陽花は土を喰らひて赤や青
露集めティアラのごとし額紫陽花

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5月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

カレーうどん食べたし今日のシャツは白

楽しい句ですね。夏にカレーうどんというところが面白いです。白い服は夏のおしゃれですが、女性はやっぱり汚したくないですよね。よく解ります。

No2ブロック

アロハシャツ習い始めのウクレレと

習いはじめなのですね。気軽で楽しそう!何かを始めるのは心がうきうきしてワクワクします。そんな気持ちと開放的なアロハシャツにウクレレ姿はまさにハワイアンですね。素敵です。

No3ブロック

紺ブレに白シャツの列初々し

紺と白は爽やかですね。夏らしくて海に波のようです。そんな清々しさが学生の列でしょうか。とても初々しく見えるということは制服なのかもしれませんね。

No4ブロック

土佐電に乗って食べ飲み初鰹

初鰹は正しく四国の高知ですね。土佐の勢いの良さが、とれたての旬の鰹に現れていて、阿波海に向かう土佐の岬が目に浮かびます。しかも食べながら飲むから「食べ飲み」というのでしょう。楽しい秀句です。

No5ブロック

ポーズとる開襟シャツの女学生

おしゃれな白い解禁シャツですね。夏の太陽の下でポーズをとっているということは写真を撮っているのですね。女学生というところがドラマがあります。可愛い乙女の開襟シャツはどこか健康的で元気ですが、ちょっと大人びた開放的な感じもしますね。写メですかね。友達同士で楽しそうな秀句です。

<総評>

夏は白が目立つことが俳句からもよく解りました。暑い中での白いシャツは、爽やかでもあり清々しくもありますね。ユーモアのある楽しい句が多かったように感じました。

 

5月の投句一覧

校舎から少年の白シャツが来る
白シャツを息子に送り返事待つ
木下闇道なき先の滝の音
カレーうどん食べたし今日のシャツは白

洗いたて町に繰り出す開襟シャツ
アロハシャツ習い始めのウクレレと
アフタヌンティー女子会集う薫風
夏シャツや縁側で読む文庫本

白シャツの通勤ラッシュ上り線
夏シャツに着替え鏡を右左
四万十川シワの波間に鮎踊る
紺ブレに 白シャツの列 初々し

アロハシャツ転ばぬ先の天気予報
アルバムを指さし微笑む開襟シャツ
土佐電に乗って食べ飲み初鰹
紫陽花は 土を喰らひて 赤や青

白シャツで美人OLはつらつと
ポーズとる開襟シャツの女学生
風立ちぬ一際目立つ白牡丹
露集めティアラのごとし額紫陽花

(5月末〆切り分)
4月の点盛りの結果


3点句

山桜麓から村ひと続き

2点句

小山にも一樹りっぱに山桜
角島へ橋の雲より山桜
山桜啄むすずめ一羽二羽
時忘れ寄せ来る波を桜貝

1点句

山桜のぼり下りで観る景色
登山客頭上に舞い散る山桜
山桜瀬戸の小浜の大漁旗
紅の天女降り立つやまざくら

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4月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

小山にも一樹りっぱに山桜

小さな山に一本の桜の木が凛々しく咲いている姿が目に浮かびます。どこか時代を越えた映画のワンシーンのようですね。

No2ブロック

登山客頭上に舞い散る山桜

コロナ明けの清々しい山の空気に桜が舞い落ちてくるなんて、素晴らしいですね。なかなか体験できませんが、東京では高尾さんあたりでも案外登山が出来ると聞きます。気持ちがよさそうなコロナ明けらしい一句です。

No3ブロック

山桜啄むすずめ一羽二羽

啄むという表現がどこか俳句らしい高原のような句ですね。雀などの小鳥や虫は、桜の花の蜜に寄ってきます。勿論、蝶もいますね。そんな春の優しい長閑な一齣が目に浮かびます。

No4ブロック

山桜麓から村ひと続き

「山笑う」という季語がありますが、山の麓から村まで山道が村へ降りてくるのでしょうか。山桜が自然に自生している山の笑うような景色から村へと続く道の両脇に植えられた桜の並木道までどこまでも続いているような春らしい田舎の農村なのでしょうか。暖かさを感じて素晴らしいです。

No5ブロック

紅の天女降り立つやまざくら

美しいですね。お能の天女の羽衣のようです。山桜は白っぽいものが多いのですが、この山桜は赤く染まりくれない色にみえるのでしょうか。それとも夕焼けに染まり日の暮れに天女の幻を見ている句なのでしょうか。美しいですね。

<総評>

お題の影響か、古風で美しい句が多く感じました。今年は桜の開花が記録的に早く、山々が美しく彩られて春らしい光景が多かったようです。
少し投句が少なかったので残念ですが、来月はもう少し投句が増えますよう、お待ちしておりま~す。

4月の投句一覧

小山にも一樹りっぱに山桜
山桜のぼり下りで観る景色
山桜まだ見ぬ海を臨むよに

散り敷きて花びら纏う山桜
登山客頭上に舞い散る山桜
角島へ橋の雲より山桜

山桜啄むすずめ一羽二羽
ふもとより空へと続く山桜
山桜瀬戸の小浜の大漁旗

山桜麓から村ひと続き
いくたびも向かう吉野の山桜
巌陰の伝説偲ぶ山桜

紅の天女降り立つやまざくら
上り坂ひと息ついて山桜
時忘れ寄せ来る波を桜貝

(4月末〆切り分)
3月の点盛りの結果


2点句

波一つ立たぬ浄土や春の海
二胡の音のせて浜風春の海
引き潮にゆるく弧を描く春渚
春の川滔々と鳥の影映す

1点句

春の海眺める親子のシルエット
潮風に別れの船出春の海
春の海風に合わせて波の音
春濤や指さし数える伊豆七島
春の浜海草絡む忘れ舟
旅に出てバス来ぬ停車場長閑なり
春の海S字模様の絶え間なく

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3月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

No4 伊豆の坂 かへり見すれば 春の海

伊豆は山あり海ありで美しいです。春は今頃は桜も美しいですね。河津桜や吊り雛を思い出します。

No2ブロック

No4 春濤や指さし数える伊豆七島

伊豆の海は島が見えて美しいですよね。春の白波に浮かぶ新島あたりが近くに見えたり大島が見えたりと風光明媚な旅の様子が目に浮かびます。吊り橋あたりでしょうか?

No3ブロック

No3 恋というほどもなかりし春の雪

淡い思い出に恋心を抱いたのかはたまた行きずりの一瞬の思い出なのか素敵な秀句ですね。

No4ブロック

No2 淡雪と空の青さの大画面

大画面というところが現代のテレビっ子を思わせる楽しい句ですね。儚く舞い落ちる淡雪に空はあまりにも青く広く見えると詠んでいます。大きな晴れた空にどこかからか降り雪が吸い込まれてゆくような感じですね。

No5ブロック

No3 淡雪や時計の寿命尽きし日に

時計が止まる日が何かを示しているのでしょうか。深い意味合いが有るのかは、解りませんが、昔の古時計なのか、急に壊れて寿命がきてしまったのか、ドラマを感じますね。

<総評>

今年は春の訪れが早いようで、早春の風景というよりも春の風景を詠まれていました。淡雪の儚さが別れと出会いのこの時期にはとてもよく合い、素敵な句が多いかと思いましたが、それは勿論ですが、季節の移り変わりの速さを感じました。

3月の投句一覧

波音が泡を残して春の海
波一つ立たぬ浄土や春の海
春の海眺める親子のシルエット
伊豆の坂かへり見すれば春の海

潮風に別れの船出春の海
春の川辿りてやがて春の海
春の海風に合わせて波の音
春濤や指さし数える伊豆七島

春の浜海草絡む忘れ舟
二胡の音のせて浜風春の海
春の海船上の影きらきらり
旅に出てバス来ぬ停車場長閑なり

引き潮にゆるく弧を描く春渚
夕刻をざばと畝るや春の海
春の海浮かんで見える金の鳥
寒桜独り占めする野天風呂

船出だと海鳥の鳴く海の春
我たちは陸の生きもの春の海
春の海S字模様の絶え間なく
春の川滔々と鳥の影映す

(3月末〆切り分)
2月の点盛りの結果


2点句

淡雪を息で吹き消すウオーキング
春濤や 指さし数える 伊豆七島
淡雪と空の青さの大画面
淡雪や時計の寿命尽きし日に

1点句

伊豆の坂 かへり見すれば 春の海
日輪に淡雪透かし空見上ぐ
コンクリートの町を閉じ込め牡丹雪
窓の外松葉に淡雪綿毛なり
恋というほどもなかりし春の雪
朝晴れて淡雪闇に飛ばされて
芽の息吹残り淡雪見え隠れ

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