6月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

南風ライブ帰りの街更ける

都会の生活の中にライブコンサートや映画鑑賞などの娯楽や芸術鑑賞が含まれている時代ですね。田舎ではまだまだ少ないかな。摩天楼の都会的な素敵な俳句です。

No2ブロック

手のひねり返して進む風の盆

盆踊りが目に浮かびます。風の盆は傘で顔が見えないと言います。夜通し踊るのでその姿に手の動きが際立ち練り歩いているのですね。情緒のある美しい俳句ですね。

No3ブロック

ガラス瓶弾けて跳ねる水中花

水中花がどこかひらひらと瓶には収まらないような様子が目に浮かびます。跳ねているというのは造花では無いのでしょうか。涼しげで面白い表現ですね。

No4ブロック

谷根千の昭和の町に南風

谷根千とはマニアックと言うかレトロと言うが下町風の路地裏の多い地域の頭文字を取った呼び名のことでしょう。谷中、根津、千駄木のようですが、昭和の良き時代がもう一度戻ってきたらいいという想いと重なり優しさと懐かしさを感じる俳句ですね。

No5ブロック

アルバムの黴拭きながら日の暮れる

黴という古臭いものが昔の懐かしいアルバムだということを物語っていますね。夏の夕暮れ時の切ない気怠さが、青春の遠いことを示唆しているような下五です。どこか色褪せた写真が目に浮かびます。

<総評>

今回は、夏の厳しさになにか焼け付いたような感じの印象が残り、物憂い感じの俳句が多く感じました。暖かな開放的な南からの風は、この時代にはあまりにも暑すぎて赤道直下のような厳しさを感じました。

 

6月の投句一覧

南風遠い昔の声に泣く
小糠雨水面を走るあめんぼう
南風ライブ帰りの街更ける
大南風残した空に乱れ雲

空が青すぎて南風が早し
手のひねり返して進む風の盆
黒南風を言い訳にして引きこもり
南吹く早朝の岸波の泡

飛んでゆきたいのに南風ゆるやか
ガラス瓶弾けて跳ねる水中花
スカートの裾を撫でゆく南風
海水の冷たき朝の南風

夕暮れに少しぼんやり風の音
ガラス越し黒デメキンのにらめっこ
谷根千の昭和の町に南風
引き潮に南風吹きし波模様

南風雨雲払いのけて晴れ
朝顔の蔓を絡ませ天仰ぐ以上
アルバムの黴拭きながら日の暮れる
瀬戸内に南風浴びて果の恵み

(6月末〆切り分)
5月の点盛りの結果


2点句

アロハシャツ習い始めのウクレレと
紺ブレに白シャツの列初々し
ポーズとる開襟シャツの女学生

1点句

校舎から少年の白シャツが来る
木下闇道なき先の滝の音
カレーうどん食べたし今日のシャツは白
夏シャツや縁側で読む文庫本
白シャツの通勤ラッシュ上り線
アロハシャツ転ばぬ先の天気予報
土佐電に乗って食べ飲み初鰹
紫陽花は土を喰らひて赤や青
露集めティアラのごとし額紫陽花

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5月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

カレーうどん食べたし今日のシャツは白

楽しい句ですね。夏にカレーうどんというところが面白いです。白い服は夏のおしゃれですが、女性はやっぱり汚したくないですよね。よく解ります。

No2ブロック

アロハシャツ習い始めのウクレレと

習いはじめなのですね。気軽で楽しそう!何かを始めるのは心がうきうきしてワクワクします。そんな気持ちと開放的なアロハシャツにウクレレ姿はまさにハワイアンですね。素敵です。

No3ブロック

紺ブレに白シャツの列初々し

紺と白は爽やかですね。夏らしくて海に波のようです。そんな清々しさが学生の列でしょうか。とても初々しく見えるということは制服なのかもしれませんね。

No4ブロック

土佐電に乗って食べ飲み初鰹

初鰹は正しく四国の高知ですね。土佐の勢いの良さが、とれたての旬の鰹に現れていて、阿波海に向かう土佐の岬が目に浮かびます。しかも食べながら飲むから「食べ飲み」というのでしょう。楽しい秀句です。

No5ブロック

ポーズとる開襟シャツの女学生

おしゃれな白い解禁シャツですね。夏の太陽の下でポーズをとっているということは写真を撮っているのですね。女学生というところがドラマがあります。可愛い乙女の開襟シャツはどこか健康的で元気ですが、ちょっと大人びた開放的な感じもしますね。写メですかね。友達同士で楽しそうな秀句です。

<総評>

夏は白が目立つことが俳句からもよく解りました。暑い中での白いシャツは、爽やかでもあり清々しくもありますね。ユーモアのある楽しい句が多かったように感じました。

 

5月の投句一覧

校舎から少年の白シャツが来る
白シャツを息子に送り返事待つ
木下闇道なき先の滝の音
カレーうどん食べたし今日のシャツは白

洗いたて町に繰り出す開襟シャツ
アロハシャツ習い始めのウクレレと
アフタヌンティー女子会集う薫風
夏シャツや縁側で読む文庫本

白シャツの通勤ラッシュ上り線
夏シャツに着替え鏡を右左
四万十川シワの波間に鮎踊る
紺ブレに 白シャツの列 初々し

アロハシャツ転ばぬ先の天気予報
アルバムを指さし微笑む開襟シャツ
土佐電に乗って食べ飲み初鰹
紫陽花は 土を喰らひて 赤や青

白シャツで美人OLはつらつと
ポーズとる開襟シャツの女学生
風立ちぬ一際目立つ白牡丹
露集めティアラのごとし額紫陽花

(5月末〆切り分)
4月の点盛りの結果


3点句

山桜麓から村ひと続き

2点句

小山にも一樹りっぱに山桜
角島へ橋の雲より山桜
山桜啄むすずめ一羽二羽
時忘れ寄せ来る波を桜貝

1点句

山桜のぼり下りで観る景色
登山客頭上に舞い散る山桜
山桜瀬戸の小浜の大漁旗
紅の天女降り立つやまざくら

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4月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

小山にも一樹りっぱに山桜

小さな山に一本の桜の木が凛々しく咲いている姿が目に浮かびます。どこか時代を越えた映画のワンシーンのようですね。

No2ブロック

登山客頭上に舞い散る山桜

コロナ明けの清々しい山の空気に桜が舞い落ちてくるなんて、素晴らしいですね。なかなか体験できませんが、東京では高尾さんあたりでも案外登山が出来ると聞きます。気持ちがよさそうなコロナ明けらしい一句です。

No3ブロック

山桜啄むすずめ一羽二羽

啄むという表現がどこか俳句らしい高原のような句ですね。雀などの小鳥や虫は、桜の花の蜜に寄ってきます。勿論、蝶もいますね。そんな春の優しい長閑な一齣が目に浮かびます。

No4ブロック

山桜麓から村ひと続き

「山笑う」という季語がありますが、山の麓から村まで山道が村へ降りてくるのでしょうか。山桜が自然に自生している山の笑うような景色から村へと続く道の両脇に植えられた桜の並木道までどこまでも続いているような春らしい田舎の農村なのでしょうか。暖かさを感じて素晴らしいです。

No5ブロック

紅の天女降り立つやまざくら

美しいですね。お能の天女の羽衣のようです。山桜は白っぽいものが多いのですが、この山桜は赤く染まりくれない色にみえるのでしょうか。それとも夕焼けに染まり日の暮れに天女の幻を見ている句なのでしょうか。美しいですね。

<総評>

お題の影響か、古風で美しい句が多く感じました。今年は桜の開花が記録的に早く、山々が美しく彩られて春らしい光景が多かったようです。
少し投句が少なかったので残念ですが、来月はもう少し投句が増えますよう、お待ちしておりま~す。

4月の投句一覧

小山にも一樹りっぱに山桜
山桜のぼり下りで観る景色
山桜まだ見ぬ海を臨むよに

散り敷きて花びら纏う山桜
登山客頭上に舞い散る山桜
角島へ橋の雲より山桜

山桜啄むすずめ一羽二羽
ふもとより空へと続く山桜
山桜瀬戸の小浜の大漁旗

山桜麓から村ひと続き
いくたびも向かう吉野の山桜
巌陰の伝説偲ぶ山桜

紅の天女降り立つやまざくら
上り坂ひと息ついて山桜
時忘れ寄せ来る波を桜貝

(4月末〆切り分)
3月の点盛りの結果


2点句

波一つ立たぬ浄土や春の海
二胡の音のせて浜風春の海
引き潮にゆるく弧を描く春渚
春の川滔々と鳥の影映す

1点句

春の海眺める親子のシルエット
潮風に別れの船出春の海
春の海風に合わせて波の音
春濤や指さし数える伊豆七島
春の浜海草絡む忘れ舟
旅に出てバス来ぬ停車場長閑なり
春の海S字模様の絶え間なく

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3月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

No4 伊豆の坂 かへり見すれば 春の海

伊豆は山あり海ありで美しいです。春は今頃は桜も美しいですね。河津桜や吊り雛を思い出します。

No2ブロック

No4 春濤や指さし数える伊豆七島

伊豆の海は島が見えて美しいですよね。春の白波に浮かぶ新島あたりが近くに見えたり大島が見えたりと風光明媚な旅の様子が目に浮かびます。吊り橋あたりでしょうか?

No3ブロック

No3 恋というほどもなかりし春の雪

淡い思い出に恋心を抱いたのかはたまた行きずりの一瞬の思い出なのか素敵な秀句ですね。

No4ブロック

No2 淡雪と空の青さの大画面

大画面というところが現代のテレビっ子を思わせる楽しい句ですね。儚く舞い落ちる淡雪に空はあまりにも青く広く見えると詠んでいます。大きな晴れた空にどこかからか降り雪が吸い込まれてゆくような感じですね。

No5ブロック

No3 淡雪や時計の寿命尽きし日に

時計が止まる日が何かを示しているのでしょうか。深い意味合いが有るのかは、解りませんが、昔の古時計なのか、急に壊れて寿命がきてしまったのか、ドラマを感じますね。

<総評>

今年は春の訪れが早いようで、早春の風景というよりも春の風景を詠まれていました。淡雪の儚さが別れと出会いのこの時期にはとてもよく合い、素敵な句が多いかと思いましたが、それは勿論ですが、季節の移り変わりの速さを感じました。

3月の投句一覧

波音が泡を残して春の海
波一つ立たぬ浄土や春の海
春の海眺める親子のシルエット
伊豆の坂かへり見すれば春の海

潮風に別れの船出春の海
春の川辿りてやがて春の海
春の海風に合わせて波の音
春濤や指さし数える伊豆七島

春の浜海草絡む忘れ舟
二胡の音のせて浜風春の海
春の海船上の影きらきらり
旅に出てバス来ぬ停車場長閑なり

引き潮にゆるく弧を描く春渚
夕刻をざばと畝るや春の海
春の海浮かんで見える金の鳥
寒桜独り占めする野天風呂

船出だと海鳥の鳴く海の春
我たちは陸の生きもの春の海
春の海S字模様の絶え間なく
春の川滔々と鳥の影映す

(3月末〆切り分)
2月の点盛りの結果


2点句

淡雪を息で吹き消すウオーキング
春濤や 指さし数える 伊豆七島
淡雪と空の青さの大画面
淡雪や時計の寿命尽きし日に

1点句

伊豆の坂 かへり見すれば 春の海
日輪に淡雪透かし空見上ぐ
コンクリートの町を閉じ込め牡丹雪
窓の外松葉に淡雪綿毛なり
恋というほどもなかりし春の雪
朝晴れて淡雪闇に飛ばされて
芽の息吹残り淡雪見え隠れ

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2月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

3の句 耳すまし山寺の鐘初景色

除夜の鐘でしょうか。荘厳なお正月らしいところがいい句だと感じます。東京でも場所によっては鐘の音が聞こえるのかも知れませんね。地方の方のような気がしますがどうなのでしょうか。

No2ブロック

1の句  中吉に息災願う初神籤

おみくじに願をかける思いが伝わります。中吉でも吉ですから、悪くはない一年になるに違いないです。そんなお正月の楽しさを感じます。

No3ブロック

2の句 初景色カーテン越しに猫見つけ

冬は猫が炬燵で丸くなっているような部屋の片隅のいいお天気の窓辺のほのぼのとした景色が目に浮かびます。可愛らしいですね。窓の外か内か覗いているのでしょうか、楽しい句です。

No4ブロック

3の句 初景色壁に掛けたる富士の山

一月は富士山の写真が似合いますね。壁に大きな白い雪をかぶった初富士の写真が飾られてコロナ禍でもやっぱり富士山は日本一の山、拝みたくなります。

No5ブロック

3の句 初景色帰省の子らの話し声

子供たちが田舎へ帰る賑やかな駅や町の光景ですね。自然の景色のなかに賑やかな家族連れが戻って来る嬉しいお目出度い句ですね。

<総評>

今回は、お正月ということでお目出度い句が多く楽しい雰囲気が伝わります。いつもはなんでもない光景がお正月になると賑やかに華やぐ様子がよく解りました。今年も一年間いい年でありますように神様に拝みたくなるようなお正月らしい句が多く、嬉しい気分になります。

(2月7日)

1月の投句一覧

一年の感謝とともに初詣
光り居る庭が草々初景色
耳すまし山寺の鐘初景色
初景色天まで届け社頭鈴
中吉に息災願う初神籤
未来より望む田畑初景色
初景色変わらぬ空に手を合わす
商店街出店が並ぶ初景色
雲ひとつなき正月の墓参り
初景色カーテン越しに猫見つけ
戸を開けて頬の冷たさ初景色
神社より空が開けて初景色
花びら餅ひとつで祝う母卒寿
水鳥の湖に羽ばたく初景色
初景色壁に掛けたる富士の山
しゃんしゃんと下駄の子走る初景色
お年玉あげて喜ぶ歳になり
富士火口宇宙から見る初景色
初景色帰省の子らの話し声
綿あめがお目当ての列初景色

(1月末〆切り分)


12月の点盛りの結果 


3点句

着ぶくれて北ウィングの朝7時
義士の日のポストに喪中葉書あり


2点句

初霰ハンドル握る指に落ち
着ぶくれの所狭しと中華屋に
着ぶくれのチワワ主人の腕の中
義士の日の体育倉庫に太鼓一つ
着ぶくれて 満員電車が さらに密


1点句

着膨れて都下喧騒の街を行く
着ぶくれの寝屋朝刊の音届く
義士の日に ケンカの仲裁 町内会
着ぶくれて身うごき鈍し試着室
隠すこと何もなき町霙降る
初霙ポップソングの湿りたる
児のひとりまぶたに落ちる玉霰
グラウンドの 部員着ぶくれ 朝練習
霰降る色無き町の交差点

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12月の最高得点句

12月の最高得点句 


3点句

着ぶくれて北ウィングの朝7時

季語は「着ぶくれ」冬。

義士の日のポストに喪中葉書あり

季語は「義士の日」冬。

12月14日の赤穂浪士の討入りの日を「義士の日」として季語とされています。難しいお題ですが、日本人の心に残る切ない仇討ちの逸話として歌舞伎の出し物にもなっていますね。武士道なんて古い精神論ですが、忠義心という誠の心を忘れずに現代にも通じる俳句を詠んでゆきたいです。時代の流れと人の世の刹那を感じる句に点が入りました。そしてまた、一年間の疲れを癒すかのように旅に立つ俳句にも点が入りましたね。ロマンチックで素敵な空の旅を思わせる素敵な句です。

 

11月の最高得点句

11月の最高得点句

2点句

草餅の黄粉気遣うお茶タイム

季語は「餅」冬。

髪切って母を訪ねる小春空

季語は「小春」冬。

お題は「餅」だったのですが冬のうららかな小春日の句に点が入りました。「草餅」にも点が入りましたが実は「草餅」は春の季語です。11月頃には冬なのに春のような暖かなお天気の日が多いので、今回はこの2句が高得点でした。点がばらけて難しいお題でしたね。今の時代には、お正月が待ち遠しくなるお題です。

 

1月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

4の句 着ぶくれて北ウィングの朝7時

旅行の句ですね。今年は規制のない久しぶりの冬で、海外に行かれたのでしょうか?素敵な句ですね。

No2ブロック

5の句  隠すこと何もなき町霙降る

雪が混じったような雨の事を霙(みぞれ)と言いますが、シャーペットのような透明感が雪の白さよりもさらに隠し事の無いという感覚でとらえていて面白いですね。

No3ブロック

1の句 着ぶくれの所狭しと中華屋に

狭いラーメン屋さんでしょうか。カウンター席しかない店にならんで待って着ぶくれたまま急いで啜る混むように食べる音が聞こえるようで楽しい句です。

No4ブロック

1の句 義士の日の体育倉庫に太鼓一つ

太鼓が古風な仇討ちを思わせます。倉庫にしまい込まれた古い太鼓でしょう。何だか時代が移り行く切なさを感じます。

No5ブロック

4の句 義士の日のポストに喪中葉書あり

「義士の日」という赤穂浪士の仇討ちを意味する季語にちょうど来た喪中の葉書の名前を見て驚く作者の姿が浮かぶ時代の流れを感じる素晴らしい句です。

<総評>

今回の句会はお題「霰」以外に月末定例句会メンバーの参加が加わり、季語の勉強になる句が多かったです。東京では、なかなか霰に出くわさないのでちょうどよかったです。12月は「義士の日」があることふと思い出すと人の世の刹那を感じます。現代ではコロナ禍の厳しさが重なりますが、忠義心を敬う気持ちを改めて考えさせられますね。 (1月5日)

12月の投句一覧

着膨れて都下喧騒の街を行く
おやつには 切腹最中 義士の日や
義士の日や俳句嗜(たしなむ)赤穂の士
着ぶくれて北ウィングの朝7時
垂れ目の子そっと霰に指触るる
初霰ハンドル握る指に落ち
着ぶくれの寝屋朝刊の音届く
義士の日に ケンカの仲裁 町内会
着ぶくれて身うごき鈍し試着室
帰国便着ぶくれのまま鼾(いびき)かき
隠すこと何もなき町霙降る
黄昏る門に一粒玉霰
着ぶくれの所狭しと中華屋に
義士の日は 仲直りして 鍋囲む
稜線や夕陽に染まる山眠る
着ぶくれのチワワ主人の腕の中
初霙ポップソングの湿りたる
結晶の花に涙の初霰
義士の日の体育倉庫に太鼓一つ
着ぶくれて 満員電車が さらに密
雲追いて芝に寝そべり冬の空
義士の日に百均で買う重曹粉
粗茶を汲み霙さなかをほっとする
児のひとりまぶたに落ちる玉霰
義士の日を生きる歴史の末端に
グラウンドの 部員着ぶくれ 朝練習
カサッカサッ落ち葉踏む音並木道
義士の日のポストに喪中葉書あり
みぞれの夜あすが来ること知つており
霰降る色無き町の交差点

(12月末〆切り分)
 
11月の点盛りの結果 


2点句

草餅の黄粉気遣うお茶タイム
髪切って母を訪ねる小春空

1点句

店先に餅が出始め齢数え
天高し朝のテラスで深呼吸
面焦げ絵に描くような餅出来ぬ
餅肌のマスクのうざくコロナ時代
駅前のマルシェも仕舞い月の舟
蓬餅ずんぐり聳え皿に座す
お煎餅後ひく老舗の秘伝技
夜歩く片割れ月は雲隠れ
癒しこそ餅の持ち味きなこ餅
餅焼けば焦げも香ばし網模様
鏡餅かち割る幸を分け合って

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10月の最高得点句

10月オンライン句会での最高得点句

3点句

役目終え文字の消えかけ捨案山子 3点

季語「捨案山子」季節は秋

案山子は都会では珍しくなりましたがどこか懐かしくてコミカルな楽しいお題です。稲の穂がたわわに実る田園風景が目に浮かびます。そんなお題が稲刈りの後どうなるのかと作者がその行方を追って案山子の捨てられている所を見つけたのでしょう。お役目を見事に終えた案山子の顔のへのへのもへじが薄れている姿が哀愁を誘う優しい句です。

 

12月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

2の句 天高し朝のテラスで深呼吸

秋の句ですね。11月の投句なのでまだ秋の季語「天高し」を使われていますが、今年は11月になって晴れた日が多かったのでよいと感じます。小春日和というよりも爽やかな秋の空に近い空の高さが解ります。

No2ブロック

2の句  駅前のマルシェも仕舞い月の舟

マルシェが夕方締まる時間帯が日に日に遅くなる秋から冬の変化を上手く詠まれています。「月の舟」のフレーズがロマンティックですね。

No3ブロック

3の句 蓬餅ずんぐり聳え皿に座す

とがった草餅団子か?何か長細いのか?面白い俳諧味のある秀です。

No4ブロック

2の句 夜歩く片割れ月は雲隠れ

十三夜の句なのかも知れませんね。2回お月見をするとよいといいますが、今年は9月と十月で早かったので、やはり半月の句でしょう。夜のお散歩なのかも知れません。

No5ブロック

3の句 鏡餅かち割る幸を分け合って

幸を分け合いお汁粉を作るのでしょう。お正月行事の鏡割りを思い出します。お汁粉が美味しい季節ですね。

<総評>

今回のお題「餅」だったので、楽しい句が多かったです。お餅はお正月に食べるくらいになりましたが、昔からお目出度い時には必ず付き物でした。小豆や黄粉とお菓子として食べたりしますから、やはり楽しい句になりますね。お雑煮が今から待ち遠しいです。

(12月8日)

11月の投句一覧

店先に餅が出始め齢数え
天高し朝のテラスで深呼吸
面焦げ絵に描くような餅出来ぬ
餅肌のマスクのうざくコロナ時代
駅前のマルシェも仕舞い月の舟
餅を切る幸せ伸ばす幸せよ
草餅の黄粉気遣うお茶タイム
隣家の子今宵も泣きて月の舟
蓬餅ずんぐり聳え皿に座す
お煎餅後ひく老舗の秘伝技
夜歩く片割れ月は雲隠れ
癒しこそ餅の持ち味きなこ餅
餅焼けば焦げも香ばし網模様
髪切って母を訪ねる小春空
鏡餅かち割る幸を分け合って

(11月〆切り分)
 
10月の点盛りの結果 


3点句
役目終え文字の消えかけ捨案山子

2点句
美しき菊わが庭を選び咲く
今年また野菊の坂を里帰り
バス待ちの薄着を濡らす菊の雨

1点句
円きものすべて愛しき手毬菊
山粧う川面に移る嵐山
菊に雨こころの友に思い馳せ
山の宿友と浴びる湯秋月夜
上手くなれ句集眺める夕時雨
花びらを一ひら散らし菊酒飲む

次回の投句&選句ご案内リンクなど

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