2月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

寒くなーい!朝から飛び跳ね春隣

上五の勢いと感嘆符の面白さや中七の動きのある表現に下五の季語で締めくくる。良くできた句ですね。型にはまらない出だしがとても好きな素敵な俳句です。

二色咲盆梅求めボロ市へ

世田谷ボロ市は季語にもなっている有名な行事ですね。この辺の方なら頷く共感の持てる秀句です。盆栽の梅の中でも紅白の二色が咲くものを探していらっしゃる作者のようすが目に浮かびます。

ほうとうの麺を手作り皆で食べ

麺から作るとはかなり凝った方ですね。それとも体験で作ってみたのかも知れません。それを皆で賑やかに食べるというところが楽しそうで羨ましい秀句ですね。

燕来る今日はマラソン日和なり

いいお天気に燕が飛んで来たのでしょう。そして、その日は東京マラソンだったのかな。何かマラソンに参加されたか、応援されているのか、運動不足になりがちな時期に頼もしい素敵な秀句です。

晴天に黒き矢印つばくらめ

燕の燕尾服のようなまさに翼を広げて飛ぶ姿が青空に移る光景を詠まれていますね。いつも同じ巣の場所にやって来るというどこか可愛い親しみのわく上手く纏まった素晴らしい句です。

<総評>

今回は早春らしく、燕や梅の句が多く、春の訪れを俳句に感じる句会でした。寒の戻りが厳しい毎日ですが、早く暖かな春が来るといいです。

 

1月の点盛りの結果

1点句

毛の先の乱れを直す筆始め                                                                                                                    全力走連凧空へ日本晴れ                                                                                                                            側道の椿の花や赤々と                                                                                                                             一文字を一糸乱れず筆始
ボロ市の店多くなり人の波                                                                                                                    息を呑み震え押さえて筆始                           また一年無沙汰を詫びる年賀状
キャンパスは試験の静寂春隣り                        数の子の塩抜き筋取り手を借りて                                                                                                      筆始め俳句初めの夕間暮れ

2月の投句一覧

燕来るふわり漂う陽の温み
春一番吹かれ立ち向かい大笑い
寒くなーい!朝から飛び跳ね春隣
氷上に立つ子と戯れ湯気が立つ
帰宅して焼き芋取り合う健やかさ                        燕来る小さな駅のホームにも
この場所にまた来ているねつばくらめ
抜け道を知っているのか燕来る
燕の巣見つけて嬉し駅の裏
時刻表見上げる先に燕来る                           紅梅や外装工事で枝切られ                          庭の梅穴かかえて満開に                            二色咲盆梅求めボロ市へ                           盆梅の満開見つめ父笑顔                           カメラ下げ梅園うろうろ老婆かな                       ほうとうの麺を手作り皆で食べ                        豆まきや鬼はいつでもパパの役                                                                                                           風を背に闊歩する我つばくらめ
晴天に黒き矢印つばくらめ
燕来る今日はマラソン日和なり
ランナーを見守る桜一分咲
海渡る燕旅人我も旅人

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1月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

全力走連凧空へ日本晴れ

お目出度いお正月らしい俳句ですね。「凧」は春の季語ですがこの句を詠めば「凧揚げ」の句でいいと読み取りました。今はもう2月で暦の上では春ですが、投句されたのは先月なので、当季で新年の句ですね。

ボロ市の店多くなり人の波

世田谷名物のボロ市の句ですね。まるでイモ洗いのような人混みで有名な季語「ボロ市」ですが、世田谷線の駅を降りて少しづつボロ市通りに近づく様子を詠まれたのかな。同時に人の波が怒涛のように押し寄せて来る賑やかな様子が年末年始のいい句ですね。コロナ禍以降の賑わいを詠まれていて楽しい俳句です。

キャンパスは試験の静寂春隣り

ちょうど当季そのものですね。年が明けるとお受験世代の学生たちは毎日緊張が続いていつの間にか春がそこまで来ている正念場です。共感が持てる秀句です。

また一年無沙汰を詫びる年賀状

まったくそのとうりですね。一年の始まりに安否の確認でいつものご無沙汰を詫びるめったに会えない知人や遠い親戚とせめて年賀状くらいはと、そんな年のはじめの風物詩です。

数の子の塩抜き筋取り手を借りて

数の子はお節料理に欠かせないお正月料理です。ついつい出来合いの物を買ってしまいますが、筋を取るには一苦労ですね。お手伝いしてくれる娘さんと楽しい年用意の俳句に感じます。

<総評>

お正月はやはりお目出度い句がいいですね。今年は何かと忙しなく過ごしてしまいましたが、昨年のような大災害が起きずにどうにかお正月が過ごせてほっとしています。楽しい俳句が多くて良かったです。今年こそは巳年にあやかっていい脱皮の年にしたいですね。

 

12月の点盛りの結果

2点句

キャンパスに黄金色なる落葉舞い

1点句

母宛ての葉書数える去年今年
軒下に葉牡丹は陽を散りばめて                         数へ日や何度も見直すカレンダー
靴下を下げてサンタの来る日待つ
数へ日や予約しようか美容院
貰い受けし葉牡丹ひやり縁の下
葉の渦を葉牡丹として春を待つ
日を浴びて散らぬ葉牡丹どつしりと

1月の投句一覧

毛の先の乱れを直す筆始め
全力走連凧空へ日本晴れ
側道の椿の花や赤々と
新しく筆ペン揃え筆始め
初詣徒歩10分の腹ごなし
今場所は綱取りかかる人見つめ
一文字を一糸乱れず筆始
初春や憂いも溶かす露天風呂
ボロ市の店多くなり人の波
息を呑み震え押さえて筆始
キャンパスは試験の静寂春隣り
ボロ市や車椅子では進めない
筆始め俳句初めの夕間暮れ
また一年無沙汰を詫びる年賀状
数の子の塩抜き筋取り手を借りて

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12月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

軒下に葉牡丹は陽を散りばめて

葉牡丹が咲く古風なお宅が目に浮かびますね。なかなか花の無い冬の庭の自然な風景で素敵ですね。

公園へ来て葉牡丹と会う日和

公園などに冬の花とっして綺麗に整えられた葉牡丹を東京などではよく見かけます。
暖かな冬のうららかな一日のお散歩でしょうか。素敵な冬日和ですね。

貰い受けし葉牡丹ひやり縁の下

葉牡丹の葉が寒い北風に晒されてひんやりとしている淑気のようなものを感じますね。縁の下があるお宅は何だか珍しい気がする時代ですね。

キャンパスに黄金色なる落葉舞い

落葉が綺麗な夕暮れ時が思い浮かびます。写生のキャンパスを三脚に立ているのでしょうか。銀杏落葉なのだと思いますね、東京の風景でしょうか。

日を浴びて散らぬ葉牡丹どつしりと

ずっしりとした貫禄のある葉牡丹の句ですね。葉が開いて色が変わり散るような気がしても散ることはなく長持ちします。かなり春先まで持ったりしますね。葉牡丹から菜の花が咲くこともあることを上手く詠まれた楽しい句です。

 

<総評>

今回は葉牡丹の写生句に近い句が多かった気がします。俳句の基本ですからいい事ですが、お題の描写を越えた作者の想いが読みとれる句が詠めるとかなりレベルが上がって面白いです。今年はそんな自分の言いたい想いを込めて俳句を詠んでみることをお進めします。

 

11月の点盛りの結果

2点句

高千穂峡錦秋見上げ小舟漕ぐ
初時雨両手で包むティーカップ
山道を踏みしめている秋麗(あきうらら)
境内の落ち葉集めて描くハート
初時雨部屋着のままのカフェオーレ

1点句

露天風呂鼻歌漏れて星月夜
旅人と足跡重ね初時雨
ぐずぐずとゆく生涯や初時雨
もどかしや剥けそで剥けぬ衣被(きぬかつぎ)
初時雨捲り忘れたカレンダー

 

12月の投句一覧

母宛ての葉書数える去年今年
葉牡丹のカラフルになり茎伸びる
軒下に葉牡丹は陽を散りばめて
数へ日や何度も見直すカレンダー
陽の方へプランタ乗り越え葉牡丹
公園へ来て葉牡丹と会う日和
数へ日や予約しようか美容院
プランタの主役陣取り葉牡丹咲く
貰い受けし葉牡丹ひやり縁の下
数へ日や菊花茶(きくかちゃ)の香にひと呼吸
葉の渦を葉牡丹として春を待つ
日を浴びて散らぬ葉牡丹どつしりと
キャンパスに黄金色なる落葉舞い
葉牡丹を植える手袋厚きゴム
葉牡丹の等間隔の地中まで

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11月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

高千穂峡錦秋見上げ小舟漕ぐ

秋が遅くて短いこの頃ですが、そんな短い秋の紅葉の素晴らしい景色が目に浮かぶ秀句です。秋も深まり東京ではこれからが黄葉の季節ですね。

露天風呂鼻歌漏れて星月夜

星月夜の季語が最後の下五で絶景の美しい句に仕上げていて素敵な俳句です。気持ちよさそうな作者の気持ちがよく解ります。

山道を踏みしめている秋麗(あきうらら)

山道を歩いている作者の姿が浮かびます。トレッキングでしょうか。山は不思議な力で人を引き付けて秋のよいお天気の日の森林浴の心地よさが伝わります。

境内の落ち葉集めて描くハート

ハートの形の落葉もありそうですが、そんな落葉そのものを集めてハートの形を描いているのですね。優しい住職さんなのでしょう。楽しい素敵なお寺さんの句です。

初時雨部屋着のままのカフェオーレ

寒くなり始める初冬の季語に部屋着のままという面白いスチエーションです。カフェオーレはホットだと思いますので、はっきりしないお天気なので、ふらっと外に出たけれど時雨にあってカフェで一休みしているのかな。朝、起きぬけの朝時雨の句と読む方がいいかも知れません。ドラマがあって面白い句です。

<総評>

秋も深まりとうとう東京でも紅葉がはじまった今年の初冬らしい絶景の句が多かったです。美しい自然は人の心を癒してくれますね。自然災害の多い最近ですが、何とか美しい観光地の景色がそのままに残されたらいいです。

 

10月の点盛りの結果

2点句

柘榴酒で祝うノーベル文学賞
鳥の影追えば石榴の竹の庭
背を越えて実石榴割れる垣の内

1点句

実石榴の庭園和むお茶タイム
本当は泣きたい夜もある割れ柘榴
木戸の奥あれは石榴と茶室まで
にごり酒友の愚痴聞く長き夜
千秋楽はねた満月にうさぎ
渡り鳥みな旅の目をし居るらし
色の濃いジュースに石榴健康食

 

11月の投句一覧

高千穂峡錦秋見上げ小舟漕ぐ
初時雨両手で包むティーカップ
実る穂やキャンパスは田の大谷クン
境内の落ち葉集めて描くハート
米不足殊更敬う新嘗祭
露天風呂鼻歌漏れて星月夜
秋天に溶ける機影の銀の腹
山道を踏みしめている秋麗(あきうらら)
もどかしや剥けそで剥けぬ衣被(きぬかつぎ)
初時雨部屋着のままのカフェオーレ
吾の留守父母は家中に初時雨
旅人と足跡重ね初時雨
ぐずぐずとゆく生涯や初時雨
ぽつねんと石の個性や秋の径
一日寝しゅわと消え行く数え日を
足ばやに傘など持たず初時雨
初時雨帽子で弾く朝の町
気が付けば何時しか長袖初時雨
こんな時急ぎの用事初時雨
初時雨捲り忘れたカレンダー

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9月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

里帰り道なき道に赤まんま

田舎の道は時々草が生い茂り歩きづらいことなどありますね。久しぶりの里帰りだったのでしょうか。赤まんまが茂みに咲いていて秋の情緒を感じた作者の哀愁が感じられます。

母の踏むミシンなつかし曼珠沙華

お彼岸の母の思い出の句のようでもありますが、古いミシンを見つけて懐かしんで詠んだのか、どちらにも読み取れますが、若いころのお母さんの手作りの可愛い洋服が目に浮かぶ心暖まるいい俳句です。

夕暮れを紫苑はじつと待つこころ

秋の小さな野に咲く紫の紫苑が、どこか儚げで夕暮れの似合う情緒のある感じを詠まれたのでしょう。待っているのは紫苑か作者か。あまりにも強い日差しを避けたい花の擬人化なのかも知れませんね。

静けさと波の輝き秋の海

秋は淋しい浜辺の俳句です。夏の賑わいが去った後の海の静かさに波がキラキラと輝いている。賑やかな時には気が付かなかった波の輝きがひときわ目立つ秋の海は美しいですね。ストレートな表現が新鮮に感じる俳句です。

夕映えにすすきの喋るそそそそそ

すすきが夕映えに輝いている光景ですね。芒は葉が鋭く剃刀のように肌を切ることがあるので、儚げですが鋭く怖い剣のような草花ですね。そんな葉っぱのそそそそそという擦れるような音が面白い俳句です。下五の擬音化がどこか楽し気で明るい俳句ですね。

<総評>

秋の句会ですが、まだまだ残暑が厳しいせいか、どこか明るい句が多く感じました。夏の疲れがひしひしと伝わるような句が多いよりもポジティブで楽しい方が元気になりますね。そろそろ秋らしくなるといいのですが、せめて俳句で秋の情緒を楽しみましょう。

 

8月の点盛りの結果

※夏休みで点盛りの結果はお休みです。

 

9月の投句一覧

里帰り道なき道に赤まんま
静けさと波の輝き秋の海
秋茄子や藍色深し旨み出す
幼な子の握る銀シャリ今年米
初鰹炙って叩く旨みなり
紫苑咲く潮の満ち欠け松越えて
ふと風に問えば気が付く花紫苑
あの空き地紫苑の空き地工事中
野に山に空の青より紫苑咲く
紫苑咲く坂を登れば私鉄駅
紫苑香るところへ匂い来る夕餉
紫苑咲く色校正の後の色
夕暮れを紫苑はじつと待つこころ
朝焼けの入り来る刻の赤き部屋
油絵の雲むくむくと今朝の秋
芋煮会濃口しょうゆにも慣れて
母の踏むミシンなつかし曼珠沙華
鰯雲でっかい声の漁師町
夕映えにすすきの喋るそそそそそ

 

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8月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

朝顔がしぼんじゃったよ寝坊した!

楽しい口語調の句ですね。寝坊してしまう夏の暑さの疲れが楽しく表現されていて好きな句です。

朝顔の巻き付く格子タフな朝

朝の朝顔は爽やかで美しいものですが、猛暑で残暑が厳しいと秋口の情緒というよりも、まだまだ続く夏に対するタフな朝顔の顔が浮かびます。日射しの強さに萎んで来そうだけれど、まだ朝の内は綺麗に咲いているのかなぁ?楽しい俳句ですね。

野分過ぎ抹茶フロート溶ける午後

台風の季節ですね。こんな季節には午後の安らぎが貴重な時間です。安堵感が感じられる現代のまさに今の俳句ですね。

山深し読経かき消す秋の蝉

蝉は秋になると鳴き方が変わり、蜩や法師蝉になりますが、猛暑が長く続く現代では、まだまだ蝉はみんみん、じいじいと鳴いていますね。そこを「秋の蝉」と詠んでいるところが上手い俳句です。山奥のお寺で読経体験なのでしょうか。奥深いですね。

鳥渡る戦火に消えし城下町

これは他国のニュースか何かでしょうか。自然の変化は人間社会の恐ろしいイザコザをまるで気づかないかのように渡って来るのですね。水辺の風景なのでしょうか。日本の昔の戦火を思いやって詠んでいるのかも知れませんね。いろいろに解釈できる俳句です。

<総評>

今回はまだまだ残暑が厳しく、夏のような毎日なので、俳句では表現しづらい季節でした。又、今年は初夏のころからこの残暑の季節まで、様々なハプニングが多い年となり、句会がスムーズに進まなかったことお詫びいたします。

 

6月の点盛りの結果

2点句

黒南風に裏道あたりなまぬるく

1点句

なんだって出来る気がして梅雨晴れ間
日帰りのいで湯にまったり梅雨晴れ間
梅雨晴れ間大きな欠伸の迷い猫
袖なしのワンピース着る梅雨晴れ間
起ち上る力を持って梅雨の星
腰痛で知る梅雨時の空模様
目的地コンビニだけの梅雨晴間
炎天下配車アプリの返事待ち

 

8月の投句一覧

朝顔がしぼんじゃったよ寝坊した!
朝顔の蔓伸び始めたら一気
影薄し夏と秋とのあいだの雲
朝顔の苗買いそびれ三ヶ月
朝顔の如雨露に沈む蟻一匹
朝風にひらり朝顔におはよう
朝顔の巻き付く格子タフな朝
野分過ぎ抹茶フロート溶ける午後
朝顔のフェンスの垣根ラジオ体操
霧の雨おもてのものは被りけり
山深し読経かき消す秋の蝉
朝顔咲けば毎日が笑顔
朝顔を映すレンズは我の奥に

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6月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

黒南風に裏道あたりなまぬるく

黒南風という季題はなかなか詠みにくいですね。裏道と下五の「なまぬるく」がうまい時事句のようで、やんわりと季題に絞り込んでいるので面白いです。

日帰りのいで湯にまったり梅雨晴れ間

梅雨時のいで湯の温泉効果を狙っているのかなぁ???楽しい句です。

目的地コンビニだけの梅雨晴間

コロナ規制が少なくなっても梅雨時は何となく出不精になり易いですよね。ユーモアがあって都会的な感じがします。コンビニも冷房効いてるし日陰だし、という感じかな。

<総評>

今回は梅雨の時期なので詠みずらいお題で上手くまとめるのは大変だったと思います。こんな憂鬱な季節にはユーモアのある句がいいですね。晴れても猛暑との戦いがまた今年も長く続きそうです。

6月の投句一覧

雨晴れの鳥声いずれ伝話なる
黒南風に裏道あたりなまぬるく
黒南風に五分待ってと息切らす
塵は塵いうや黒南風鳶は鳶
なんだって出来る気がして梅雨晴れ間
日帰りのいで湯にまったり梅雨晴れ間
朝は降り梅雨晴れ間来てごろごろす
梅雨晴れ間大きな欠伸の迷い猫
袖なしのワンピース着る梅雨晴れ間
黒南風のとき閉じて出る日記帳
起ち上る力を持って梅雨の星
腰痛で知る梅雨時の空模様
目的地コンビニだけの梅雨晴間
黒南風が赤信号を通り抜け
炎天下配車アプリの返事待ち

(6月末〆切り分)

5月の点盛りの結果
 

2点句

五月晴やっと厚手のニット干す
町移り木立が変わる五月晴
五月晴むつかしいことあとまわし

1点句

五月晴いつもあなたがいればいい
こんな日も夕方がある五月晴
朝空がみるみる開け五月晴
めぐる日々あまりに早く五月晴
雨どいの一雫落ち五月晴
空の色移ろいやすく五月晴

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5月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

五月晴やっと厚手のニット干す

今年は春から天候がはっきりしない嫌な気候ですね。五月は清々しい初夏の風薫る季節のはずが、ぐずぐずとやっとニットを干す気持ちがよく伝わります。

五月晴むつかしいことあとまわし

晴れ渡る空に見とれてしまい何だか何も考えたくないような季節感を上手く解り易くまとめていますね。共感します。

<総評>

今回は投句が少なく、ブロック分けが出来なかったのが残念です。次回の投句お待ちしております。

 

5月の投句一覧

五月晴いつもあなたがいればいい
こんな日も夕方がある五月晴
朝空がみるみる開け五月晴
五月晴やっと厚手のニット干す
めぐる日々あまりに早く五月晴
雨どいの一雫落ち五月晴
町移り木立が変わる五月晴
編みぐるみ一緒にお出かけ五月晴れ
空の色移ろいやすく五月晴
五月晴むつかしいことあとまわし

(5月末〆切り分)

4月の点盛りの結果
 

2点句
一年生制服の袖手を隠す
房総の潮風うける花見酒

1点句
旅先の水温む朝ししおどし
手を合わすお地蔵様の顔に蜂
ため息も吹きこみ青きシャボン玉
水温むひょんと跳ね飛ぶ水溜り
願かける音羽の滝の水温む
平穏な日々に感謝の花見酒
水温む飛沫(しぶき)とばして洗う顔
両の手の十指に朝の水温む
銀閣寺侘び寂びの中さくら色
よちよちと小雀一羽駐車場
軒先に猫が住みつく菜種梅雨
スイッチを入れず蛇口の水温む
草萌ゆる復興祈るコンサート
水温むをのこもすなる厨ごと
五月雨てどこに忘れたジャンプ傘
迷い猫くるりと逃げる蜂の音

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4月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

手を合わすお地蔵様の顔に蜂

お地蔵様は可愛いですね。作者がお地蔵さまに手を合わせているとそのお地蔵様の顔に蜂が来てとまったという俳句ですね。5月は子供の日があるので、なおさらお地蔵様が気になります。お祈りする作者の優しさが感じられます。

No2ブロック

願かける音羽の滝の水温む

滝の水は夏には冷たくて涼しいのですが冬は厳しくその水が春になり少し温くなるという俳句は珍しいですね。清水寺の音羽の滝の水を飲みに行かれたのでしょうか?面白いです。

No3ブロック

よちよちと小雀一羽駐車場

とても可愛らしくて微笑ましい句です。都会では意外に自然が残る駐車場に子雀が来ている姿が楽しいです。優しい俳句ですね。

No4ブロック

房総の潮風うける花見酒

お花見に一杯、千葉の海と桜の絶景ですね。どこのお花見でしょうか館山かな?九十九里あたりでも海沿いに河津桜が美しい街道がありお花見で賑わっていますがその辺なのかなぁ?素敵な俳句ですね。

No5ブロック

水温むをのこもすなる厨ごと

はるになって、今の時代は男子でもグルメな人は自分でなんでも料理しますね。男性の方が上手いことも多いです。コックなのかな?

<総評>

春らしい句が多くて選句も楽しいですね。桜の開花が遅かっただけに花見の時期が長く、雨の花や花吹雪や桜蕊のはいくなど、いつもより様々な角度から桜や春の句を詠むことが出来たと感じました。

 

4月の投句一覧

旅先の水温む朝ししおどし
手を合わすお地蔵様の顔に蜂
ため息も吹きこみ青きシャボン玉
水温む虚像に笑みを促され
新樹蔭(かげ)病の癒えて深呼吸
水温むひょんと跳ね飛ぶ水溜り
願かける音羽の滝の水温む
平穏な日々に感謝の花見酒
春愁の守り袋を結直す
此はもはや空気のように水温む
水温む飛沫(しぶき)とばして洗う顔
両の手の十指に朝の水温む
銀閣寺侘び寂びの中さくら色
一年生制服の袖手を隠す
蟇穴を出て歪みたる鏡かな
水温む血肉温むは今すこし
よちよちと小雀一羽駐車場
水温み朝は晴れ晴れ水仕澄む
まぁだだよ今年の桜かくれんぼ
房総の潮風うける花見酒
軒先に猫が住みつく菜種梅雨
思春期の跡に染みるか水温む
囲碁教本父の書き込み紙魚(しみ)の跡
スイッチを入れず蛇口の水温む
ほっと一息し週末の夜桜
草萌ゆる復興祈るコンサート
水温むをのこもすなる厨ごと
溜め池に藪蚊の憩い水温む
五月雨てどこに忘れたジャンプ傘
迷い猫くるりと逃げる蜂の音

(4月末〆切り分)

3月の点盛りの結果

 

4点句

初桜待ちくたびれて開く宴

3点句

みどり児の光さす方初桜

2点句

初桜ひとつ前の停留所
駘蕩と野草商う野猿園
初桜見るたび思う過ぎし日々
初桜歩みも時もフリーズして

1点句

買ってこい辛口清酒桜餅
雨の町切なく淡く初桜
初桜すりきずほどの傷心も
10年の時を耐え抜き初桜
医院訪う多くのひとの初桜
灯されて沼暗くなる初桜
われ二度目母には初の桜かな
恋猫のわたしはシャミという名前
夕べまだ莟のままで桜待つ
初桜くぐり今年の記念とす

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3月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

初桜ひとつ前の停留所

桜が咲き始めるとつい行き先を変えていつもとは違う停留所でありて桜並木を歩いているのでしょうか。そんな作者が思い浮かびます。今年は開花が遅かったので待ち遠しくてやっと咲いた桜が嬉しい句ですね。共感します。

No2ブロック

初桜待ちくたびれて開く宴

お花見の句ですね。まったく今年の桜は待ちくたびれました。作者の気持ちがストレートに解り易く表現されていて楽しいお花見が目に浮かびます。

No3ブロック

医院訪う多くのひとの初桜

病院への通い路に桜がやっと咲いたのですね。沢山の人が行き交う病院のようで、私もよくこの時期に定期検診に世田谷の桜並木を通っていたことを思い出します。

No4ブロック

みどり児の光さす方初桜

可愛い赤ちゃんの笑顔に桜が咲いて笑っている様子でしょうか。暖かな春の日射しが感じられる素晴らしい俳句です。

No5ブロック

初桜くぐり今年の記念とす

やっと咲き始めた桜の枝を潜り今年もお花見の宴につくのか席を取るのか、手に取るように枝に咲き始めた桜が美しい姿が浮かぶ秀句ですね。

<総評>

桜のお題でしたので、やはり美しい俳句が多く、今年は開花が遅かったことが俳句からも読み取れます。東京の開花は29日でしたので、ちょうどお題にあって詠み易かったのかもしれませんね。芭蕉が「奥の細道」の旅に出たのが弥生27日頃と言います。その頃は桜が満開で江戸時代でも美しい花の季節の旅立ちだったようです。今年はまさにそんな初桜の時期でした。

 

3月の投句一覧

買ってこい辛口清酒桜餅
雨の町切なく淡く初桜
初桜すりきずほどの傷心も
初桜ひとつ前の停留所
麗らかやゆっくりの登るモノレール
10年の時を耐え抜き初桜
初桜つまらぬ地にも嬉しきかな
初桜待ちくたびれて開く宴
駘蕩と野草商う野猿園
今どこに誰が呼ぶのか初桜
医院訪う多くのひとの初桜
初桜見るたび思う過ぎし日々
灯されて沼暗くなる初桜
ひととせのひと昔なり初桜
われ二度目母には初の桜かな
みどり児の光さす方初桜
恋猫のわたしはシャミという名前
夕べまだ莟のままで桜待つ
初桜くぐり今年の記念とす
初桜歩みも時もフリーズして

(3月末〆切り分)

2月の点盛りの結果

 

3点句

鶯のケキョで出発始発駅
猿山のボスの交代春一番
スマホ置き小説開く春の宵

2点句

鶯の笛かと日光杉の森
ジム帰りあがる呼吸に山笑う

1点句

鶯もルーキーらしき初音かな
閉校の決まりし母校卒業歌
味噌汁に浮かべた菜花ほろ苦し
まだ姿見せず目白の緑濃く
ホーホーホー初々しくも鶯か
二十分耳澄ませての初音かな
初音かと筝曲の音か池の鯉

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