2月の兼題

2月の兼題「鶯」

春を告げる鳥として馴染み深い。早春の平地で囀りはじめ、気温の上昇にともない冷涼な地帯に移動する。

「けきょ、けきょ」と続けて鳴くことを谷渡りと呼び珍重する。また「ホー、法華経」となくので「経読み鳥」ともいわれている。

傍題には「黄鳥(うぐいす)」「匂鳥(においとり)」「春告鳥」「初音」「谷渡り」など。

 

 

1月のオンライン句会

今月のオンライン句会投句の講評

No1ブロック

譲り合う様で取り合う雑煮かな

お雑煮を鍋に作るのが我が家ですが、きっと幾つ食べるかお母さんに聞かれておかわり出来るか御餅をたすかなんて家族で楽しいお正月の俳句ですね。

No2ブロック

義母白寿雑煮の餅はサイコロ大

九十九歳のお祝いは目出度いですね。人生百年時代のお手本です。お餅を食べられるほど元気で素晴らしい。素敵なお嫁さんの俳句ですね。

No3ブロック

完敗の母校横目に雑煮喰い

箱根駅伝でしょうか。サッカーも冬にありますが、お正月のお雑煮がさめてしまいそうな感じが伝わるので、駅伝かなぁ?残念ですが楽しい俳句です。

No4ブロック

すくすくと育てと年玉並べたり

子供のお年玉は可愛いですね。玉のお金で渡していた時代が懐かしくなる句ですね。今はお年玉袋にお札ですから、頂いた子のお母さんの句なのかも知れません。

No5ブロック

初詣異国の言葉聞きながら

コロナ禍以後に規制が解けて徐々に海外からの観光客の姿が増えて来ました。都会では特によく見かけますね。日本語に混じってさまざまな国の言葉が行きかうようになり活気に溢れる様子が解り嬉しい俳句です。

<総評>

今年は一日から能登半島地震があり、驚く大災害となってしまいましたね。有名な観光地が被害にあいみるみる崩壊してしまう姿は胸が痛むばかりです。そんな今年のお正月だっただけに、少し投句が少なく、残念でした。今月はもう立春です。気を取り直して新たな自然の目覚めを喜びたいです。

 

1月の投句一覧

雑煮餅四角く膨れ焦げ丸く
譲り合う様で取り合う雑煮かな
年毎に数の減りゆく雑煮餅
お雑煮のおかわり嬉し少し酔い
三日目の雑煮の餅のふやりとす
義母白寿雑煮の餅はサイコロ大
日本酒を御猪口に空けて雑煮締め
完敗の母校横目に雑煮喰い
施設では雑煮出たかと母想う
二日目の雑煮煮詰めてニュース見る
雑煮食う国の覚悟に染まるなり
すくすくと育てと年玉並べたり
朝市の輪島懐かし能登惜しむ
去年薄め今年濃いめの雑煮かな
初詣異国の言葉聞きながら

(1月末〆切り分)

12月の点盛りの結果


2点句

雪兎どこからが道か聞いてみる
また来るね握る母の手冬日和
赤き実をさんざ探せり雪兎
今年また年賀状書く有難さ
十箱の本断捨離す小晦日(こつごもり)

1点句

プチケーキ母と分け合う聖夜かな
祖母の家籠り真ん丸雪うさぎ
夫(つま)と行く宇治の河原に雪兎
雪猫に雪犬隣り雪兎
雪うさぎ名の無さそうな瞳をし

次回の投句&選句ご案内リンクなど

オンライン句会はこちらから https://onlinekukai.jimdofree.com/?preview_sid=573194

【芭蕉の詠んだお正月の句「新年」】

【芭蕉の詠んだお正月の句「新年」】

 

春立つや新年ふるき米五升

 

「新年」で探したところ芭蕉38才のころのこの句しかありませんでした。

江戸時代は立春がお正月だったことが良く解りますね。そこで、「餅」の句を探してみました。

 

餅雪をしら糸となす柳哉

餅を夢に折結ふしだの草枕

餅花やかざしにさせる娌(よめ)が君

誰が聟(むこ)ぞ歯朶に餅おふうしの年

煩(わずら)へば餅をも喰はず桃の花

鶯や餅に糞する縁のさき

 

やはり「餅」の句となるとお正月らしいですね。「餅」は季語としては冬ですが、それでも現代では春の季語とされている言葉との季重なりが目立ちます。

 

初春先酒に梅賣にほひかな(しよしゆんまづさけにうめうるにほひかな)

「初春にまず酒を飲み、梅を買う。その香りが心地よい」という意味になります。梅園で今でいう梅まつりのようなにぎやかな宴が開かれていたのでしょうか。しかし、この句は、単に酒と梅の香りが混ざり合うことを表現するだけでなく、新しい年の始まりに、人々が心を新たにし、希望に満ちた気持ちで新しい一年を迎えることを表しています。

 

幾霜に心ばせをの松かざり

古畑や薺摘行男ども

二日にもぬかりはせじな花の春

よもに打つ薺もしどろもどろ哉

元日は田ごとの日こそ戀しけれ

やまざとはまんざい遲し梅の花

元日や猿に着せたる猿の面

蒟蒻にけふは賣かつ若菜哉

蓬莱に聞ばや伊勢の初便

一とせに一度つまるゝ菜づなかな

むめがゝにのつと日の出る山路かな

 

 

初日の出の習慣は、日本古来のものであるようなのですが、明治以降に盛んになったと言われています。芭蕉の句にも「日の出」とあり「初日の出」とは詠んでいません。

 

芭蕉の時代には春とともにお正月を迎えますから、薺や若菜などの句が新年に詠まれています。今でも七草粥にその名残りがあります。元日や二日と言った三が日の句も詠まれています。