今月のオンライン句会投句の講評
No1ブロック
あと何分バス待つ空に昼の月
昼の空の白い月が冬めいてきた空に寒々しく見える町の風景ですね。慌ただしく時計を見る作者の気持ちが伝わります。
No2ブロック
オルゴール博物館の小夜時雨
面白い句ですね。季語が効いてます。オルゴールは可愛らしい音色でなっているのでしょうか。夜の時雨はどこか寂し気で物憂い感じが博物館の広さを物語っているようです。
No3ブロック
時雨にて立ち寄る店に探し物
急に小雨が降ったり止んだりで、はっきりしない天気につい何かを忘れてしまったのでしょう。立ち寄った店にその探し物がないのは当然急な事だからなのでしょうが、何となく面白いですね。
No4ブロック
まだ暗き市場の朝に息白し
白い息が朝の寒さを表現しています。市場の朝は賑わいが行き来して、人の蠢きの狭間でふと息の白さに気が着いて冬になった事を感じた句ですね。上手く整っています。
No5ブロック
待ち合わせすっかり忘れ片時雨
「片時雨」天気雨のような晴れている場所と時雨の場所とが両方見えるときの季語ですが、あまり使われない珍しくて面白い季語を見つけられましたね。なんとなく不安定な天候に待ち合わせを忘れてしまったというところが俳諧味があって楽しいです。
<総評>
今回はお題の「時雨」が不安定な天候の季語なので、何となく不安な感じと、面白いユーモアとが入り交り、ペーソスというかアンニュイというか、意外に面白い句が多くていいお題だと思いました。ドラマが生まれそうな秀句が多かったです。
11月の投句一覧
起き抜けや時雨の朝の風呂に入る
朝時雨どうやら今日は傘がいる
あと何分バス待つ空に昼の月
窓の外帰り支度も夕時雨
オルゴール博物館の小夜時雨
小夜時雨バックに書類押し込めて
旅に出てソウルの空に凍(い)つる月
石畳足元冷たき朝時雨
公園に時雨の後の雀鳴く
時雨れるを小走りにランドセル通る
寒暁や窓より望む青瓦台(せいがだい)
時雨にて立ち寄る店に探し物
時雨粒平和の祈り掠め落つ
忽ちに時雨上がれば群れ雀
まだ暗き市場の朝に息白し
読みかけの本を取り出す夕時雨
下北の駅前時雨弾き語り
夕時雨駅前通りの人無言
行く年や積み残したる悔い多し
待ち合わせすっかり忘れ片時雨
(11月末〆切り分)
3点句
名作の言葉身に入む読書会
身に入むや西日に染まる母の頬
駅を背に家の灯までの月明り
満ち欠けに雲の舟浮く月明り
2点句
カーテンの影に黒猫月明り
1点句
後の月見えるだろうかビル狭間
もう一度遠回りしてワンカップ
定年や紅葉且つ散る褪(あ)せぬまま
紅葉且つ散りつつ映える水面かな
ぼんやりと影に越されて月明り
夜の雲薔薇色に染め小望月
次回の投句&選句ご案内リンクなど
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